ソーシャルメディア先進国のアメリカでいま活気付いているビジネスの一つに「Internet Reputation Manager」があります。
「Internet Reputation Manager」はその名の通り、有料でインターネット上の評判をマネージメントしてくれるプロフェッショナルです。
サービスプロバイダーによって提供される内容は異なりますが、主に次のようなことをやっているようです。
- クライアントのプロフィールページを強化、ビジネスに貢献するようにする。
- クライアントにとってネガティブなコメントや投稿がなされていないかを監視する。
- クライアントにとって都合の良い情報が検索上位に来るようにし、都合の悪い情報を検索上位に表示させないようにする。
- オンライン上のデータベースからクライアントの情報を削除する。
費用は、これもサービスプロバイダーによって異なりますが、ある企業では一回に$2,000ドルから$10,000ドル、別の企業では毎月$10から年間$1,000で常時監視を行うといった具合です。
お金をかけてまでインターネット上の評判を管理してもらうくらいだったら、最初から何も記録しなければいいじゃん!と思ったりもしますが、ソーシャルメディアを使い始めたばかりのころは、要領がわからずにいろいろやらかしてしまうもんなんですね。
マイクロソフトが最近発表したところでは、アメリカでは企業の人事担当者のうち78%が候補者をスクリーニングするためにインターネット検索を使い、63%は候補者をリサーチするためにSNSを見ているという調査結果も出ており、インターネット上の情報も馬鹿にできなくなってきているのでしょう。
はたして、日本でもこの手のビジネスが活気付くのでしょうか?
ちなみに私の予想はNoです。
理由として、日本ではそもそも実名を公表する文化ではないこと、さらに、今後はよりソーシャルメディアサイト側でプライバシーのコントロールができるようになると予想されることが挙げられます。
日本でも今後「ソーシャルメディアコンサルタント」みたいな怪しげな肩書きを持った人をみかける機会が多くなることは容易に想像できますが、その多くは淘汰されていくでしょうね。
For a fee, digital dirt can be buried - The Boston Globe
http://www.boston.com/business/technology/articles/2010/08/26/for_a_fee_digital_dirt_can_be_buried/